マンションの縦長リビングと横長リビングの特性
リビングは、私たちの生活の中心となる重要な空間です。そのデザインや間取りは、居心地や機能性に大きな影響を与えます。マンションを選んでいる人のなかには、どのような形状のリビングがいいのか、間取りで迷っている人も多いのではないでしょうか。
リビングには大きく分けて縦長と横長があり、形状によってそれぞれ特徴が異なります。
このコラムでは縦長リビング・横長リビングの特徴やメリットとデメリットについて解説していきます!
目次
リビングの形は縦長リビングと横長リビングの2つ!
リビングにはさまざまな形状がありますが、主な形として挙げられるのは「縦長」と「横長」の2種類です。
ここではそれぞれの形の特徴について解説していきます。
1.縦長リビングの特徴
縦長のリビングは、リビングの入口側にダイニングがあり、奥にリビングがあるタイプです。キッチン・ダイニング・リビングが一直線に並んでいる間取りといえばイメージしやすいかもしれません。
縦長リビングは、どの居室にも窓があるため、通風と採光を確保できるのが特徴で、リビングに隣接する居室が明るいことがメリットです。リビングに隣接する部屋も独立した一室として利用しやすく、引き戸やふすまでリビングと空間を分けている場合は仕切りを開けることで一体化して使うこともできます。
縦長のリビングは、デザインに奥行きを持たせることができ、家具を工夫して配置することで、機能的な空間を実現します。例えば、長いソファを壁沿いに配置し、奥に小さなテーブルを置くことで、リラックスできる場所を作り出すことが可能です。ただし、狭い通路が生じやすいため、動線を考慮することが大切です。
またリビングやダイニングに壁が多いため、家具の配置がしやすいこともメリットです。
縦長リビングを選ぶときのメリットデメリット
縦長リビングの間取りの特徴はリビングに隣り合う個室の使い勝手の良さにあります。この位置にある個室はバルコニーに面して大きな窓があり、採光と通風が得られるため、快適な空間となります。
この個室はリビングから目が届きやすく、子ども部屋や高齢の家族の部屋としても適しています。また縦長リビングは横長リビングに比べて壁面が多いので、家具の配置がしやすいというメリットもあります。
一方、ダイニングとキッチンはバルコニー側の窓から離れて奥に配されるため、太陽光が届きにくく、側面に窓がなければ室内はやや暗めになるでしょう。キッチンとリビングに距離があるため、キッチンにいる人とリビングにいる人とのコミュニケーションがやや取りにくいかもしれません。
普段は、リビングの一角として使用し、来客時にはお客さん専用のスペースにすることも可能ですので使い方が広がります。
2.横長リビングの特徴
横長リビングはマンションのバルコニーに面して間口いっぱいにリビングとダイニングが隣り合って配置されていること、バルコニー面に巾が広いワイドサッシが設けられていることが特徴です。
間口いっぱいの大きな窓から日差しが入り、窓から外への視界も広がるため、明るく開放感があるリビングとダイニングになります。
リビングには小さな個室が設けられているケースが多く、境になる戸を開け閉めすることでリビングと一体に使ったり、時には個室として使うこともできます。
横長リビングを選ぶときのメリットデメリット
明るく開放感がある横長リビングは、リビング・ダイニングの居住性を重視するファミリーに好まれる間取りです。小さな子どもや高齢者など、リビング・ダイニングで過ごす時間が長い家族がいるファミリーに向いています。また、リビング空間とダイニング空間が横に振り分けられているため、使い分けがしやすい点も特徴の一つです。
リビングの奥にある個室は、普段はリビングと一体に使う想定で書斎や趣味のスペースに、来客時には客間として使うなどがおすすめです。
この個室には窓がないことが多く、戸を開けることで隣接するリビング・ダイニングを介して明るさと通風を得るという考えの間取りになっています。また、エアコンが取り付けられない構造になっていることがあるため、戸を閉め切って個室使いをする予定のある人は注意が必要です。
横長リビングのもう一つのメリットは、ゾーニングがしやすいこと。
ソファーの背中や収納家具を利用するなど、家具の配置で食事スペースとくつろぎスペースをしっかり分けることができます。
キッチン前のスペースをダイニング、居室に近い方をリビングとして使用すれば、生活にメリハリが生まれやすく、家で過ごす時間が長い人も生活のリズムが作りやすくなります。
また、ベランダやバルコニーへの出入りもしやすいので、ガーデニングを楽しむ人や、洗濯物を外に干したい人も動線を確保しやすいでしょう。
家族のスペースとして明るいリビング・ダイニングができるので長時間リビングで過ごす方におすすめです。
また、子育て世帯の方も食事の空間と遊びの空間を分けやすいので、お子さまとも過ごしやすいかもしれません。
例:家族4人が3LDKに暮らす場合
子供の成長に伴って、部屋の使い方は変化していきます。幼児期、就学期、思春期というように、時期に合わせて個室が必要かどうかがポイントになります。
ここで、子供と一緒に暮らすのは何年間になるかを考えてみ
ましょう。小学校入学を機にマンションを購入した場合、大学進学をきっかけに県外などへ出てしまったのなら一緒に暮らす時間は10年間です。大学卒業を機に独立した場合は14年です。2番目の子供も遅れて何年か後に独立した後は、夫婦2人暮らしに、さらにその後どちらかが先に他界してしまうと最後は1人暮らしになります。
年齢差によりますが、子供1人ずつに個室を与える場合、2部屋必要な時期は何年になるか考えてみて下さい。実は小学校の時期は子供はリビングで宿題や勉強をする事が多く、寝るときだけ個室を使うのが主流です。低学年時代はまだまだ親と一緒に寝起きする子も多いので、本当に個室が必要となるのはかなり大きくなってからになりそうです。
要はこの子供に2部屋必要となる時期に、3つ目の居室を親がどう使うかが鍵となるのです。
和室があるタイプの3LDKの場合、両親の寝室になるのは和室になるケースが多いでしょう。
寝るためだけの利用であればそんなに問題ではないかもしれませんが、朝起きれば着替えもしますし仕事をする事もあるでしょう。
横長リビングの場合、和室は2方向に渡って襖が設置されることが多いです。開け放してリビングダイニングと繋げた空間としては使いやすかったかもしれませんが、独立した部屋としては少々使いにくいかもしません。
一方、縦長リビングの場合はバルコニーに面した部屋は元々独立した居室であるケースが多いので、一部屋として使いやすでしょう。では、子供が家から独立してしまいそんなに部屋数が必要でなくなった時期にどうででょうか。
縦長リビングの場合には、居室との間にある間仕切りを撤去して、横長リビングと同じような使い方にリフォームするケースもよくあります。晩年に家で過ごす時間が多くなれば、やはり明るくて広々としたリビングダイニングは気持ちが良いものです。
この場合、壁を撤去したことで天井に大きな梁が出現してしまうことがあります。図面でチェックして「こんなはずではなかった」とならないよう、出来上がりを確認して着工して下さい。
子供の成長と家族構成の変化にどう対応していくか。一時期だけの使いやすさではなく、順応性が高い間取りを選ぶ事、そして一番しわ寄せが来る時期に「誰が何を我慢するのか」を明確にしておけば、あなたにぴったりな間取りが見つかると思います。
まとめ
縦長リビングは、壁が多いので家具などの配置、また、リビング横の居室を個室として活用しやすいため、将来的に子ども部屋や寝室として利用する予定がある方は、独立性の高い縦長リビングが使いやすそうです。
横長リビングは、リビングとダイニングの空間をわけて使うことができ、明るく開放感があるため長時間リビングで過ごしたい人におすすめです。
それぞれに違った魅力があるので、自分たちのライフスタイルや家族構成に合わせて、縦長・横長リビングを選択しましょう。
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