リノベーション済物件の購入時の注意点
本コラムでは中古の物件を探している際によく目にする、「リノベーション済み」物件について、ご説明させて頂きます。SUUMOやHOMESなどのポータルサイトで物件を探しているとき、写真もきれいで、価格も手頃な物件をみてみると、「リノベーション済み」と表示されていることが多いかと思います。
「リノベーション済みって大丈夫なの?」、「デザインは好みでないのだけど・・・」など、物件の条件はよくても、購入に踏み切れないという声をよく頂きます。
そこで、今回は、リノベーションと不動産探し、どちらのサービスも行っているNplus studioだからこその、リフォーム・リノベーション済み物件のポイントをお伝えできればと思います。
目次
リフォーム・リノベーション済み中古物件のメリット
リフォーム・リノベーション済み中古物件のメリットは主に以下4つあります。
①引き渡し後、すぐに生活をはじめることができる
②検討時に引っ越し後の生活が想像しやすい
③売主が宅建業者で買主が個人の場合、契約不適合責任が2年適用される
④資金計画がシンプルになる
①引き渡し後、すぐに生活をはじめることができる
リフォーム・リノベーション済み物件は、ほとんどの場合、水回りの設備や、壁紙、フローリングなどの内装が新品の状態で入居することができます。一方で、物件の引渡し後に工事を行う場合だと、1か月~2か月ほど入居できない期間が生まれてしまい、その間、二重にローンや賃料を支払うことになってしまいます。
②検討時に引っ越し後の生活が想像しやすい
ほとんどの場合、物件を実際に見学してから検討することになりますが、例えば前のオーナーさんが居住中の場合は、家具等が残っていたり、ゆっくり時間をかけて見ることが難しかったりと、あれこれ想像して検討する必要があります。その点、リフォーム・リノベーション済み物件は、空室の状態で見学することができるので、空間の広さや、収納の中など細かいところまで見ることが可能です。
③売主が宅建業者で買主が個人の場合、契約不適合責任が2年適用される
リフォーム・リノベーション済み物件の場合、売主が宅建業者である場合が多いです。そして売主が宅建業者かつ買主が個人の場合、売主の契約不適合責任の免責は2年を超えるまで免責となりません。一般的に契約不適合免責の条件は、買主が不利になる特約のため、専門的な知識が少ない買主が取引上不利にならないように、宅建業法で定められています。そのため、万が一、引き渡し後に契約内容と異なる事象(設備の不具合や、床や壁に隠れた欠損があった等)が見つかった場合は、売主に責任追及が出来ます。
④資金計画がシンプルになる
物件購入時に、多くの方はローンを組みますが、あわせてリフォーム・リノベーションを行う場合、工事金額もローンに組み込むことが可能です。この場合、事前に工事金額を想定して、借入金額を試算することになり、金融機関への提出書類も増えます。また、金融機関によってはリフォーム・リノベーションの工事金額が組み込めない、もしくは工事完了時に一括で融資される(途中、現金の持ち出しが発生してしまう)という場合もあります。その点、リフォーム・リノベーション済み物件は工事金額の目途が立ちやすく、借入金額の目途も立てやすくなります。
リフォーム・リノベーション済み中古物件のデメリット・注意点
リフォーム・リノベーション済み中古物件のデメリット・注意点は主に以下4つあります。
①デザインや間取りが好みではない
②設備の機能が最低限のものしかない
③施工方法の様子がわからない
④建物の状態や共用部の手入れなどの管理状態
①デザインや間取りが好みではない
リフォーム・リノベーション済み物件の購入に踏み切れない大きな理由の一つに、内装のデザインが好みでないという声をよく聞きます。これは販売するにあたり、より多くのお客様にみてもらうために、どうしてもスタンダードなデザインになりがちになってしまう傾向があるためです。また、間取りについても「部屋のひとつひとつが小さすぎる・・・」、「収納が多すぎて部屋が狭い」、「キッチンが壁を向いているのが気になる」など理想を全て満たしている物件はそうそう多くはないです。
②設備の機能が標準的なのものしかない
リフォーム・リノベーション済み物件の場合、設備については標準的なグレードとなっていることが多いです。グレードの高い設備やオプションを入れるとどうしても販売価格が高くなってしまい、より多くのお客様に検索してもらうことができません。場合によっては食洗器や、浴室暖房乾燥機が付いていない、ということも。もちろん、設備はシンプルでよい、という方には問題ないところですが、毎日の家事の負担軽減などを考えると悩ましいところかと思います。
③施工方法の様子がわからない
さきほどのメリットのところで、契約不適合の場合は、売主さんに責任が追及できる、と述べましたが、それでもしっかり工事がされているかは不安なところかと思います。弊社でリノベーションを行う場合は、解体時や木工事が完了した際に、お客様に立ち合いの上、途中経過を検査をしてもらいます。しかし、工事済みの物件ですと途中の様子がわからないため、売主さんからの報告が情報源となります。また、床下などの配管、壁や天井などの断熱については、通常では見ることができないので注意が必要です。
④建物の状態や外装や共用部の手入れなどの管理状態
マンション・戸建ともに内装や設備はリノベーションで一見綺麗になっている物件でも、外装や共用部の状態には注意が必要です。マンションでは長期の修繕計画や管理体制などがしっかり組まれているかによって、融資の審査や資産価値にも大きく影響する場合がございます。戸建も物件の場合についても、定期的に外壁などの手入れが必要なので、外装に手入れがされていない場合は気をつけたいところです。
まとめ
ここまでリフォーム・リノベーション済み物件のメリット・デメリットについてまとめてみましたが、結局、リフォーム・リノベーション済み物件はおすすめなの?というところが気になると思います。個別の事情はあるかと思いますが、間取りや設備に問題がない場合は、引っ越し後の生活が想像しやすく、無駄なく新生活がはじめられるのでおすすめです。工事に不安がある場合でも、Nplus studioでご案内する場合は、仕上がりなどについてもご案内時に確認させて頂いております。
一方で、内装や設備をこだわりたい方や、リフォームやリノベーションを楽しみたい方、自然素材を使いたい方の場合は、やはりリノベーションがされていない物件を検討するケースが多いです。住まい選びは大きな買い物ですので、時間をかけて細かいところまで選びたい、という方にリノベーション済み物件はおすすめしていません。
自分がどこまで何を重視するのかで、選択は変わってくると思うので、ぜひこの機会に考えてみてください。
当社は名古屋市にてリノベーションを中心に不動産売買・設計・施工を行っている会社です。
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